中古不動産売却における「契約不適合責任」とは?瑕疵担保責任との違いも解説

2021-08-24

中古不動産売却における「契約不適合責任」とは?瑕疵担保責任との違いも解説

この記事のハイライト
●契約不適合責任は契約書どおりのものでなかった場合に売主に責任を追及できる買主の権利のこと
●契約不適合責任は瑕疵担保責任よりも責任がより重くなったことが特徴
●物件の状況によっては買取を検討するのがおすすめ

不動産を売りたいと考えているときに、契約不適合責任という言葉をよく目にします。
しかしそもそもどういう意味なのか分からず、あいまいなままにしている人も多いようです。
内容を把握しないまま不動産を売ってしまうと、のちのち大きなトラブルに巻き込まれてしまうかもしれません。
そこで今回は、そもそも契約不適合責任とは何なのか、瑕疵担保責任との違いや具体的な注意点も含めてわかりやすく解説します。

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中古不動産の売却で重要な契約不適合責任とは

中古不動産の売却で重要な契約不適合責任とは

まずは、そもそも契約不適合責任とはどういったものなのかを解説します。

契約不適合責任とは

民法第562条で定められた、買主を守る権利が契約不適合責任です。
具体的には「目的物が種類・品質・数量に関して契約の内容と違う」場合、売主に「補修、代価物の引き渡し、または不足分の引き渡しを請求できる」買主の権利を指します。
わかりやすく言うと、「商品やサービスを購入したときに、説明を受けていた内容と違うものを受け取った場合、約束していたとおりのものを引き渡すよう売り手に求めることができる」という意味になります。

不動産売却での契約不適合責任とは

民法で定められている契約不適合責任は、不動産の売買契約でも適用されます。
たとえば売却した家の床下がシロアリ被害にあっていた場合、それを知らされずに購入したなら売主は責任を負わされる可能性があります。
そのような事実が契約書に書かれていなければ、買主は「シロアリ被害がない家」と理解して購入したと判断されるためです。
シロアリ被害がないと信じて購入したのに実際はそうではなかったら、「目的物の品質が契約の内容に適合していない」ことになります。
このように、不動産売却においては、「契約書に記載されていたとおりの家や土地であるか」が非常に重要になるのです。

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不動産売却における契約不適合責任と瑕疵(かし)担保責任との違い

不動産売却における契約不適合責任と瑕疵(かし)担保責任との違い

実は「契約不適合責任」は、2020年4月の民法改正によって新しく施行された法律です。
それまでは「瑕疵担保責任」と呼ばれていたため、古い本やインターネット上の記事ではそう書かれているものもまだ多くあります。
契約不適合責任と瑕疵担保責任では「隠れた瑕疵」に対する売主の責任が変更され、より買主の権利を守るものになったことが特徴です。
契約不適合責任と瑕疵担保責任で知っておくべき大きな違いを3つピックアップして説明します。

「瑕疵が隠れていたか」を問われなくなった

契約不適合責任では、隠れた瑕疵の責任を含めて、契約の内容に合致しない場合も問われることになった点が大きな特徴です。
先ほどのシロアリ被害の例でいうと、被害が発生していることを売主が知っていたのに契約書に記載せず、買主は家を買ってから気づいた場合当然責任を追及できます。
それでは売主がシロアリ被害が発生していたことを知らなかったケースではどうでしょうか。
売主が知らなければ、当然契約書にその旨の記載はありません。
このような場合、瑕疵担保責任では「隠れた瑕疵(不具合)」であるため、買主は契約解除や損害賠償の請求ができると定められていました。
ただし、契約書で「売主は瑕疵担保責任を負わない」という特約を結んでいたときは、特約は有効で責任追及ができません。
売主がシロアリ被害を知っていながら売却した場合は責任を追及できますが、「売主がシロアリ被害を隠していた」と証明しなければいけません。
しかし実際に証明することは難しく、買主が泣き寝入りするケースも少なくなかったのです。
そこで契約不適合責任では、不具合が隠れていたかは問われず、「契約書に書かれていたか」だけで責任の有無が判断されるようになりました。
シロアリ被害の存在を売主が知っていたか知らなかったかは問題とされず、「契約書に書いたとおりのものを買主に引き渡したか」だけが問われるようになったのです。
瑕疵担保責任と比較して、契約不適合責任は売主の契約に対する責任をより重くしたといえるでしょう。

解除と損害賠償以外に追完請求と代金減額請求もできるようになった

瑕疵担保責任では、不具合が発覚した場合、買主は「(契約の)解除」か損害賠償だけしか売主に求められませんでした。
それが修繕や補修をしたり、代わりのものを引き渡したりする「追完請求」やそれ相応の代金を差し引く「代金減額請求」ができるようになったことが契約不適合責任の特徴です。

権利行使の期間制限が変わった

瑕疵担保責任では、損害賠償を求めるときなどは、不具合があることを買主が知ってから1年以内に権利を行使する必要がありました。
しかし契約不適合責任においては、買主が契約不適合を知ってから、1年以内に「通知」をすればいいとされています。
また数量や売主から買主に移転した権利が契約と適合しない場合には、そもそもの期間制限が設けられていません。
買主の権利が守られる期間が長くなった、場合によってはなくなったことも、契約不適合責任の特徴です。

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不動産売却で契約不適合責任を問われないために知っておきたい注意点

不動産売却で契約不適合責任を問われないために知っておきたい注意点

それでは契約不適合責任を問われないために、売主が知っておくべき注意点を解説します。

買主が知っていた不具合については責任を負わないことを契約書に明記する

売ったあとに何か問題が起こったときに、「契約書に記載されていたか」だけが争点になることが契約不適合責任の特徴です。
そのため物件について分かっていることは、買主に対して口頭で説明するだけでは不十分です。
すべて物件状況報告書に記載し、「買主が知っていた不具合については売主は責任を問われない」ことを契約書に明記しなければ大きなトラブルになる可能性が高くなります
たとえば口頭で「寝室のサッシから少し雨漏りがする」と買主にきちんと申し伝えていても、書面に記載されていないと契約不適合とされます。
「ちゃんと伝えた」は通らないため、すべてきちんと書き記すようにしましょう。

中古不動産の売却時には建物状況調査を受けるのが理想

2018年(平成30年)に宅地建物取引業法が改正され、「建物状況調査」のあっせんの有無が媒介契約書面に記載されることになりました。
建物状況調査とは、国土交通省が定める講習を修了した建築士などが、建物の基礎や外壁など建物の構造部分、そして雨水の浸入を防止する部分に不具合がないかを把握するために行う調査です。
現時点では、売却に際して調査は義務づけられてはいません。
また調査を受ける場合も、売主・買主のどちらが費用を負担して受けてもいいとされています。
ただ売主側が調査を受けておくと、売ったあとのクレームを未然に防ぎ、トラブル回避につなげられるメリットがあります。
購入を検討している人に「住み始めてから不具合が生じるかも」といった不安を払拭し、安心感を与えられるため、購入を後押しすることもできます。
5万~10万円程度の費用はかかりますが、検討してみてもいいでしょう。

物件の状況によっては買取も検討する

売却時に知らなかった不具合まで責任を問われるとなると、古かったり劣化が激しかったりする物件を売ることに不安を覚えた方もいるのではないでしょうか。
物件の状況があまりよくないケースでは、不動産会社の買取を検討するのも方法のひとつです。
不動産会社に買い取ってもらうときには、不動産会社が瑕疵や設備の不具合を確認したうえで購入するので、契約不適合責任を免責とすることがほとんどです。
売却価格は3割ほど安くなってしまいますが、契約不適合責任が心配になるほどの物件を売る場合にはおすすめの方法です。

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まとめ

契約不適合責任では「契約書に記載された内容どおりのものを引き渡したか」が争点となります。
トラブルを未然に防ぐためには、物件について分かっていることは口頭で伝えるのではなく、すべて書き記しておくことが重要です。
物件の状況が悪い場合には、契約不適合責任を問われることがない不動産会社の買取を検討するのもおすすめです。
あさひリアルティでも新大阪エリアの不動産の買取をおこなっていますので、ぜひご相談してください。

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